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レースについて何か意見を書くと、大概はその意見について異論がとなえられるものです。ここのコラムを読んでそのような感情を持たれた方もいるでしょう。これが掲示板だったりすると、意見に反論、反論に反論、反論の反論に更に反論、なんてことが繰り返され、当初の論点はどこへやら、文面の枝葉や揚げ足を取り合う不毛な議論へ突き進むことが多いですね。 個人的に思うに、これらの多くは「話の前提」が省略されていることに起因しているのではないでしょうか。つまり、人が何かに対して意見を持つにあたり、結論に至るまで物事を考える過程で、前提となるスタンスが人それぞれ違うはずです。そこを明確にしておかないと、議論が噛み合うはずがありません。まあたとえ明確にしたとしても、宗教の原理主義者よろしく互いのスタンスを尊重する気がない人が相手の時は噛み合うとは思いませんが。 と言うわけで、今回は私がここのコラムを書く際に前提として持っている、私個人の考えを書き記しておきます。「こいつはこういう考えをベースに書いてるんだな」と分かっていただければ、これ幸い。
とはいえ、目標を高く掲げたところで、現在のレース界の状況は絶望的に暗いです。おそらく我々が考えてる以上に、2輪レースの知名度は低いです。一般社会ではほとんど知られていないと思って間違いありません。これが重要なポイントです。 「レースをメジャーにするには?」とか「レースを盛り上げるには?」というテーマは、色々な場所でもう何年も繰り返されていますが、そこで取り上げられる意見の多くは「あれをこうすべきだ」「いや、それよりこれをああすべきだ」「いやいや、こっちが先だ」と、様々なアイデアが個別に提案されてきました。しかし、これは大きな間違いです。「世間にレースを知らしめるための有効なアイデアは、順序を付けずに全て実行していく」が、正解。聖域無き構造改革です。(笑) 注意してスポーツの報道をチェックしている人は知っていると思いますが、現在日本でメジャーと言われているプロスポーツは、どの団体も強い危機感を持って、少しでもファン層を広げ観客を増やすために努力しています。それらを相手にメジャー化を目指すのですから、何をやったって足りないくらいなのは容易に理解していただけるでしょう。だからこそ、出来ることは全てやるべきなのです。そのためにはあらゆる方法、コネ、政治力を使っても構わないと思います。これは生存競争です。生き残るためはどんな手だって使います。他の業界が行っているアピール方法には参考になる点が多々ありますから、いいのがあったらどんどんパクリましょう。 しかし、これらを効果的に行うには、バイク業界が一致団結しなくては不可能です。そもそもバイク好きには徒党を組んで行動するのが苦手な人が多いのが気掛かりですが、そんなことを言っていてはいつまで経っても発展を望める訳もなく、偶然によるバイクブームの再来を待つしかありません。そんな来るかどうかも分からない景気をアテにしていては、バイク店は今後も減り続けてしまいます。狭い業界の中だけでああだこうだと論議するのはそろそろやめて、ここらで行動すべきだと思うのです。 現在のレース界を少し引いて見渡してみると、MFJ主催の選手権が寂れている一方で、ローカルな草レースが盛況に見えます。私も選手権より草レースの方が自由で楽しそうに感じているのですが、これはレース界全体のシステムとしてあまり好ましくない状況だと思います。MFJが関わることに反発を覚える人も少なくないでしょうが、やはり他に日本を代表する組織が無い以上、MFJには業界全体を確固とした理念に基づき引っ張っていく強いリーダーになっていただきたい。MFJが全てを統括することでのみ、2輪モータースポーツを効果的に外へアピールすることが可能になると考えます。 他のスポーツと比べてレースの世界は特殊です。これほど選手の多くが経済的に大変なスポーツは、おそらく他にないでしょう。この状況を改善する方法は、やはりレース界の発展のみです。どうしてかまでは解説するまでもないですね。 最後に。現在の競技人口、観客数でも十分だと思っている方がいるかもしれませんが、それは認識不足です。いまが最低のレベルでこれから上がっていくのではなく、下がり続けている最中なのだということを肝に銘じておくべきです。それでもいいと思っている方とは住んでる世界が違うようですので、どうぞ自己満足だけの狭い世界で楽しんでください。
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