Column

デ・ナシオン不参加に思う…
 

 最初に。今回はコラムというより単なる愚痴です。思い付くまま書いているので、資料なんかを見てる訳でもありません。間違ってるとこがあったらご指摘願います。

 日本で「デ・ナシオン」を知っている人はどのくらいいるんでしょう。モトクロスとトライアルを好きな方には知ってる方が多いでしょうね。残念ながらロードレースの世界にはありませんが、毎年モトクロスとトライアルでは世界選手権が終了した後に、国別対抗戦「デ・ナシオン」が開催されています。もちろん主催はFIMです。今年は既にシリーズを終えたトライアルが9月20日にイタリアで、モトクロスは9月27日にイギリスでそれぞれ開催されます。

 「デ・ナシオン」には、それぞれの国から選出されたライダーが、その国の代表として出場します。モトクロスは3名、トライアルには4名かな。そして、モータースポーツの世界では非常に珍しいですが、代表が力を合わせて国のために戦います。まるでオリンピックの団体競技です。そう、基本的に個人競技の団体戦なので、先日の長野オリンピックで日本が金メダルを獲ったスキージャンプの団体戦みたいなものです。

 そのデ・ナシオンがどうしたかと言いますと、世界のモーターサイクルレースを席巻し、世界中で強大なシェアを誇っている4大メーカーの国で、どう考えても多くの国より経済的に豊かであるはずの日本からは、信じられないことにここ数年デ・ナシオンへ代表を送っていないのですよ。聞きました?奥さん。

 数年前、どうしても出場したいと世界選手権に参戦していたトライアルのライダー達が自費で参加しました。昨年、全日本モトクロスの会場では選手を参加させる費用を捻出するべく募金活動が行なわれていました。これは残念ながら資金が不足し過ぎて実現しませんでしたが。各国の代表が集まって行なわれる年に一度の国別対抗戦。こんな晴れ舞台にどうして日本の代表は自費で参加せねばならないのか。

 デ・ナシオンに出場するかどうかを、まず決めるのが我らがMFJです。ここで「出ませ〜ん」と言われると、どうしようもありません。今年、全日本モトクロスでは選手会が参加したい意向をMFJに伝えました。それに対するMFJの決定が機関誌ライディングの'98年8/9月合併号に掲載されています。

'98モトクロス・デ・ナシオン参加について選手会より要望が出されたが、今年度のMFJ事業計画には含まれておらず、現在は国内のモーターサイクルスポーツ環境整備が第一事業とされていることから、今年度の代表選手派遣は見合わせることが、確認された。

 ま、要は「MFJは金が無いから行かせられん」ということですね。確かにバブルの頃に比べたら財政的にはキツイ状態でしょう。しかし、それにしても各国の協会が代表を送る大会に「金が無いから」という理由で送らないとは、あまりに情けない話です。トライアルなんて今シーズン黒山健一選手がランキング3位、藤波貴久選手だって5位ですよ。彼らがデ・ナシオンに出場しないなんて、きっと海外の関係者はさぞかし不思議でしょう。だって、どう考えても日本より財政的に厳しいであろう国も出場しているんですから。

 では、なぜ日本は送れないのか。色々考えてみましたが、どう考えてもMFJがハナから送る気が無いからとしか思えません。世界選手権終了後の意味の無い大会だと思っているのか、出場するだけ無駄だと思っているのか、理由は分かりません。ですが、事業計画に含まれていないとか言うあたり、出場する価値が無いと思っているのは確かでしょう。またはデ・ナシオンのこと自体よく知らないとか(笑) ほんと、そうであって欲しいです。デ・ナシオンがどういうものか知っていて、それでいて出場しないなんて言ってるのなら、そんな協会は日本のモーターサイクルスポーツに関わって欲しくない。

 別に全てMFJの責任にするつもりはないです。財政的に苦しいのは事実でしょうし。でも、それなら色んなところに協力をお願いしてでも送りたいという姿勢を見せて欲しいんですよね。「お金が無い、だから送れない」じゃあ、借金しながらレースしてる人達だってヤル気無くしますよ。「俺達だってお金は無い、レースやめよう」なんて会員が思ってしまったら本末転倒でしょ? それこそ国内の環境整備なんて言っていられなくなりますよ。走る人がいないんだから。

 もうちょっとねえ、走る人が夢を持てるような、そういう姿勢で何事も望んでもらいたいなあ。確かに大変かもしれないけど、大変なのが嫌って言う人には「それじゃ、あなたがやめなさい」と言いたい。実際に走ってる人はもっと大変だし、そういう人のことを第一に考えて物事を進めてもらいたいです。間違っても走っている人の気持ちをスポイルするような真似だけはして欲しく無い。

 まあ、これってデ・ナシオンに限った問題じゃ無いんですよね。MFJが関わってる全日本から地方選手権まで、同じ問題を抱えてるような気がします。MFJも構造を改革して何とか状況を改善しようとしているみたいなので、関係者の皆さんには頑張って欲しいです。でも、MFJという組織自体、そろそろ限界なんじゃないかと思ってしまうのは俺だけかな…。

 コラムじゃなくて愚痴なんで、いつも以上に無責任な形で締めくくります。(^^; 色んな問題が絡んでいて複雑なんでしょうが、そういう時こそシンプルに考えることが大切なんじゃないかと、またも無責任に思ったりしてます。あぁ、俺がアラブの石油王だったら…。あまり深く考えず書きなぐった文章ですが、こんなものでも読んで何かを感じていただけたら幸いです。



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